歯周病の発症リスクを検査し、予防へ
歯周病は細菌が原因の疾患ですので、口腔内細菌の繁殖状況を調べれば進行度などの予測ができます。また、生活習慣や磨き残しを調べることで、発症リスクも分かります。
リスク判定を受けることで取るべき対策が見えてくるため、効率的な予防が可能になります。
サリバテストって何?
歯科医院での検査といえば、レントゲン撮影やむし歯の検査、歯周ポケットの深さを測る歯周病検査などがあります。しかし、当院で受けられる検査はそれだけではありません。唾液の成分を調べるサリバテストを実施しております。
唾液には歯の食べ物を喉の奥に運ぶことや再石灰化や口腔内の中和などの働きがあります。本来、これらの働きによって、むし歯や歯周病が防げるはずなのです。もしも唾液に異常が見つかった場合は、ケアを改善するなどの対策を立てます。
口腔内の食物を洗い流すのも唾液の役目
唾液は歯を再石灰化し、脱灰してミネラルが抜けた歯を修復してくれます。これによって、むし歯を予防してくれます。では、歯周病予防には唾液はどう関わっているのでしょうか。
歯周病は歯垢などの汚れの蓄積が原因で発生します。唾液は食物を食道に流し込むことで、汚れの滞留を防いでくれます。これが唾液が歯周病予防に貢献している点です。唾液の分泌量が少ないと、噛んだ食べ物が口の中に残ってしまいます。唾液の量や質について検査するのがサリバテストです。
サリバテストの方法
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お口をゆすぐ
専用の水でお口を10秒ゆすぎます。
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コップに出す
その後コップにお口の中身を出していただきます。
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検査
検体を調べ、唾液の性質を分析します。
サリバテストで分かること
- 唾液の酸性度
- 唾液の緩衝能
- むし歯菌の数
- 潜血・白血球・たんぱく質の量
潜血・白血球・たんぱく質の量が多いと歯周病に注意!
歯周病になっているかどうかは唾液の成分を見ることでも分かります。たとえば、歯肉炎が起きていると歯肉から血が滲むため、潜血の陽性反応が出ます。また、白血球とたんぱく質が見られれば、免疫反応が働いていることも分かります。
唾液検査をして、潜血・白血球・たんぱく質の量が多いということは、すでに歯肉炎は発症している可能性を示しています。歯周病治療を行い、症状が改善されたら、ブラッシング指導を通して予防をしていくという流れになります。